故郷を離れて既に40年 東京・武蔵野の水辺を中心とした身近な風景と駄文を発信します

北沢川緑道-1(将軍池~環状七号線)

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北沢川

目黒川の支流の一つ。世田谷区上北沢2丁目から3丁目に広がる、都立松沢病院の敷地にある「将軍池」が一応源流とされている。
ただ松沢病院も将軍池も出来たのは近年のことだから、当然その前からこの辺の湧水を源として細々と流れていたのだろう。

1658年(万治元年)、玉川上水からの分水(北澤分水はこちら)が認められ、以来代沢用水として流域の田畑を潤し地域の開発に大きな影響を及ぼしてきた。
1970年代から1980年代にかけ、その全域が暗渠となって地下を流れ、下水としての扱いになっているようだ。その地上部は現在緑道として整備され、特に環七の宮前橋から下流には、人口のせせらぎも作られ、桜の名所、都・区民の憩いの場となっている。
ここでは源流とされている将軍池から、池尻4丁目、目黒川への合流地点までの全ルートを歩いてみた。なお合流地点では烏山川も合流している。

宮前橋から下流はこちら。目黒川緑道はこちら

 

北沢川緑道、再掲

実は八海山倶楽部初期の頃、北沢川緑道を1度取り上げたことが有る。その後写真の整理をした時に、一緒にこのWebデータも廃棄してしまい、ずっと表示されないままだった。
それで今回、再度全コースを辿り直してみた次第。

北沢川緑道はおいらにとって、いわゆる「せせらぎ」に初めて触れた場所。その後の各地の「せせらぎ」、玉川上水などの水辺に興味を持った、いわば原点みたいなところでもある。

 

地形図

クリック、拡大表示でご覧ください。
横に広いのでスクロールして見てください。

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撮影Map

クリックするとGooglemapと連動して表示されます。

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将軍池

都立松沢病院の、広大な敷地にある将軍池が、かって北沢川の源流の一つとされている。
元々湧水の有る低湿地帯を、大正後期に患者の作業療法の一環として作られた池だと言う。地面を掘り下げ地下水を湧出させ、掘った土で真ん中に築山を作り、一帯を庭園として整備したらしい。
「将軍池」の名前は作業に参加した患者の、自称「将軍」に由来しているとか。

病院の敷地内でもあり水辺に立ち入ることは出来ないが、比較的近年整備されたらしい「将軍池公園」から、フェンス越しに眺めることが出来る。
季節によってアオコなども発生し、必ずしも清流とは言えない状況。

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北沢川緑道

北沢川は全区間暗渠となっていて、下水道として使われているようだ。地上部はその殆どが緑道として整備されている。
ハッキリ分かる緑道スタート地点は、将軍池からバス通り沿いに約180メートル程南、世田谷区上北沢1丁目、財団法人東京都医学総合研究所前辺りから、東に向かって始まる。

左側の歩道の部分が北沢川暗渠

バス通り(手前の道)から別れて東側に入る暗渠が確認できる。若しかするとバス通り脇の歩道の下も北沢川暗渠になっているのかも知れない。

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道路反対側には、財団法人東京都医学総合研究所

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「東京下水道」とある。

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途中から本格的な緑道風となる

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下水の合流地点だろうか、結構大きな水音が下から聞こえる。

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日本大学桜丘高校グラウンド

この先、日大櫻丘高校、日大理学部などが広がり、、又区立緑丘中学校なども隣接する。
緑道はその脇を縫って進む。写真正面は日大関係のグラウンド。

※ この先の緑道を進む前に、アパート群を挟んで並行している「もう一つの北沢川緑道?」を、将軍池近くから辿ってみる。

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もう一つの北沢川緑道?

実は上記緑道と並行して、間にアパート群を挟んだ7、80メートル程北側に、明らかに水路跡と思しき緑道が、日大櫻丘高校グラウンド迄続いている。二本の緑道の関係は分からないが、距離的に同じ北沢川の流れに違いないだろう。一旦将軍池近くまで引き返し、そちらも一応辿ってみる。
将軍池からはこちらの緑道(水路跡?)が近い。

 

緑道分岐地点

バス通りの少し将軍池に近い地点から、本来?の北沢川緑道と並行する形で始まる。

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間違いなく暗渠道の風情。最初こちらが本当の北沢川緑道だと思った。

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右側は桜上水五丁目アパート群

北沢川緑道はこのアパート群の右側に、並行して走っている。

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日大グラウンド

ここでグラウンドにぶつかり、緑道の痕跡が不明となる。右へも左へも曲がるルートは不自然。若しかしたらグラウンドの下を暗渠でくぐり、どこかの地点で右側に通る北沢川暗渠に合流しているのかも知れない。

ここで右に移動し、本来の北沢川緑道を歩くこととする。

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北沢川緑道、続き

日大グラウンドの脇を通り、改めて北沢川緑道を歩く。

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学校敷地を縫って通る緑道

左側奥、日大櫻丘高校、前方、日大文理学部8号館、左側は区立緑丘中学校。

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やや広い道路にぶつかり、一時的に緑道の気配が途絶える。
道の傾斜なりに左折して、暫く進むと「左内弁財天」公園に出る。弁天は水に関係する仏様。

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左内弁財天

親水エリアを含む、小公園となっている。一旦ルートを見失った後、こう言う場所に出るとホッとする。

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公園脇の親水施設

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緑道が続く

周囲はURの住宅施設。

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世田谷区宮坂三丁目、やや大きな道路を超えて緑道が続く。

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住宅街を縫って。

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公園風緑道

西福寺通り宮坂三丁目交差点。両側の道路に挟まれ緑道は公園風となる。そのままユリノキ公園に続く

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この辺りで目立つのがメタセコイア。メタセコイアは中国で発見された、いわゆる「化石の木」で、成長は早いが木材としての価値は低いらしい。

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ユリの木公園

メタセコイアなどの緑道に続いて「ユリノキ公園」となる。公園と言うよりユリノキ通りと言った感じ。主役は勿論ユリノキ。

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葉っぱはプラタナスに似た感じだが、幹はプラタナスとは全く違う。
※ 新宿御苑の、ユリノキの大木

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東急世田谷線山下駅

東急世田谷線にぶつかり、ユリノキ公園はここまで。
北沢川緑道も一旦ここで途切れる。写真右側に迂回、踏切を渡って線路の向こうから再開する緑道を歩く。

烏山川緑道も世田谷線を横切っている。

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世田谷線踏切と、小田急豪徳寺駅

世田谷線は2両編成。

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緑道再開

世田谷線を超えたところ。前方、世田谷線の電車。

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再スタート

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世田谷区保健センター(左側)脇を通る緑道

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梅丘駅に近づく

右側、梅丘一丁目アパート。

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右側は梅ヶ丘駅

ここに、古事記橋の橋柱跡が有った。古事記?、どう言う言われなのか。

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公園橋

右側は梅ヶ丘駅。左側には羽根木公園が広がる。ここの橋柱はその名の通り「公園橋」。

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公園橋から見た羽根木公園

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小田急線をくぐる

梅ヶ丘駅を超えたところで、緑道は小田急線の高架をくぐり、反対側にでる。

※ 烏山緑道の小田急ガード地点はこちら

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駅前通りを超える北沢川緑道

この先、環七にぶつかるまで真っ直ぐな道が続く。

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前方、環状七号線

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環七、宮前橋

宮前橋の宮は、近くの代田三峯神社に由来するものか?

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今回、ここまで

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