5月です
クレージー・メイです。
ただ、これを「気違い5月」と訳すと,なんかいやな感じ。 「酔狂(すいきょう)な5月」と訳すと、なんか愉快な感じ。
ふるさと城内では、この季節、2、3、4月の花が一度に咲き、百花繚乱(ひゃっかりょうらん)のことでしょう。
それから新緑。その枝に風が吹き抜ける。風が光る。小鳥たちが酔狂に歌う。足元ではテントウムシがサンバのリズムにのって踊りだす。
今夜も戸外からクレージー・キャッツ(気違いネコ)のクレージー・ラヴ(気違い恋)の声が聞こえてきます。
るっせーな、もう! バカネコどもが、さかりづきやがって。水、ぶっかけたろ。
でも、ネコにしてみれば――、
そんなこと言わないで。アタシたちネコにとっては一年一度の恋なの。だから大目に見てよ。
アンタら人間なんか365日、朝な夕なにさかっているやんか。
――と、なる。
1日
鎮守講
他の部落は知らないが、藤原では各家を順繰りの会場として、子供は甘酒、大人は酒の飲み会だった。
時期的にはまだ早い、ウドだの山菜がこの日の為に持ち寄られた。子供の時、そのありがたさが分らなかった。
酔っぱらうと決まってひらを切る(自慢話をする)オヤジが、約1名いて皆のひんしゅくを買っていたが、そういうことはどこにも有って、今から思うとご愛敬か(雄)。
2日
ペンペン草
ナズナの別名。
種の形が三味線のバチに似ていることから、そう呼ばれているのだそうだ。
3日
りんごの花さく町
青いセーター スラックス
乙女は抱かれて草の上
仰ぐ青空消えゆく雪に 恋も瞳ももえた春
ああ みんな みんな若い
林檎の花咲く この町よ
(林檎の花咲く街・上原賢六詩)
ネットで懐メロを聴きながら作画していたら、こんな歌が流れてきました。
今日は憲法記念日
4日
ひとり静
静御前(しずかごぜん)の舞姿にちなんで命名されたと聞くが、このとびっきり優雅な名前を持つ花はいったいどんなに美しいのだろう?
そう思っていたが、図鑑で見てアレレレ・・・。
これって確か、子どものころ、杉っ葉拾いに行った時に林の薄暗いところで見たような・・・。特に珍しくも美しくもない、ただの雑草。
どこか静御前なの?
そのことはずーっと忘れていたのだが、最近になって熊堂(湯沢)で偶然、この花と再会した。
4枚の葉に囲まれた形で茎が立ち、先の方に火花を散らしたような白いものがついている。これはオシベで、花びらもガクもない。たったそれだけの、はだか花。
だが、すべてのアクセサリーをそぎ落とした居住まいには、寂しい中にも凜(りん)とした気品を感じさせる。――ようにも見える。
もしかしたら静御前も、私が想像していたようなハデハデ美人ではなく、楚々(そそ)たる美人だったのかもしれないね、この花のように。
きょうは、みどりの日。
※すぎっぱ。火を起こす時、マッチと柴木の伝導材に杉の枯葉を使った。キャンプでよく新聞紙をぐしゃぐしゃにして火を付けるが、あの新聞紙の役割。
5日
こいのぼり
つまき(ちまき)
背比べ
柱の傷はおととしの3月11日の水の跡
なんていう川柳が新聞に載っていたことがありました。
心痛みますね。
6日
菜の花
7日
れんげ(蓮華)
8日
つつじ
今年(H23)のゴールデンウィークは寒かった。
おかげで、街路のつつじがまだ咲き続けている。
あの朱色の山つつじの方は、これから・・・。
9日
からすのエンドウ
中の豆を抜いてサヤだけにし、ピーと鳴らす。
草笛ならぬサヤ笛。
10日
すっかしそば
皮をつけたまま、茎を交互に折ってつくっていく。酸味が強烈で、食べすぎるとアッパッタレ(下痢)になる。
すっかし(酸葉)
11日
ひなげし(雛芥子)
園芸種でポピーというのが、この花のことかな?
けっこう強い草みたいで、乾燥した道路脇などに自生しているのを、よく見かけます。
それから、いつの間にか庭に忍び込み、そこで花を咲かせている、なんてケースもありますね。
夏目漱石に『虞美人草』という小説がありますが、その虞美人草がこの花の別名。
花言葉は「恋の予感」だそうです。
12日
はなみずき(花水木)
北アメリカ原産。日本に入って来たのは100年前。当時の東京市長・尾崎行雄が、ワシントン(アメリカ合衆国)へサクラ(ソメイヨシノ)を贈った際、その返礼として1915年に贈られたのが、このハナミズキだそうです。
現在は街路樹、庭木、公園樹と、町中いたるところに見られます。春、桜が散るのを待ってたように、この花が町中を鮮やかに彩ります。
でも、花に見えるのは葉の一部・総苞(そうほう)で、花そのものは真ん中の目立たない塊。
きょうは母の日。
母の日にちなんで、いつか読んだことのある、こんな作文を思い出しました。うろ覚えだから、文面もタイトルも違っているかもしれません。
『作文集・昭和の子供』より。
先生
ことしは「お母さん」というだいの作文かかしたらあかんよ。
きょねん、キミちゃん、こっそりないていたんやで。
だって、キミちゃん、お母さん おらんさかいに。
先生、
きょう いちにち、キミちゃんのお母さんになってやりい。
そして あたまごと ぎゅーっとだいてやりい。
先生のこどもたちには うちからたのんであげてもええよ。
13日
どうだんつつじ
14日
苗代鷺(なわしろさぎ)
田打ちや、代(しろ)かきを牛馬を使ってやっていたころ、土の中から出てくる虫などを食べるために、あとからサギがついて回った。
城内にいたころには見た記憶はないが、元々サギの多い三重県では機械化された現在もこんな風景が見られる。
これを目にしたのが1週間ほど前。
きのう同じ場所を通ったら、もう田植えが済んでいた。
モズと蛇
確かにサギは見なかったが、代わりにモズが集まって来た。耕運機で掘り返した後の、主にケラを狙って。
春耕では強烈な思い出が有る。我が家では牛の飼料に水田の裏作として牧草を作っていた。春耕の前にそれを刈るのだが、農協から草刈り機を借りて刈ったところ、後にブツ切れになった蛇が何匹も出て来た。未だ生きて動いているのも居た。
鎌で刈っていた時には気配を感じて蛇も逃げる余裕が有ったのだが、密集した草の中、春の陽気を楽しんでいた蛇に、その余裕が無かったのだろう。(雄)
ケラ
前肢で土の割れ目などをかき分ける性質があるようです。
そっと握った状態でいると、手の中でこの運動を始める。
これがくすぐったくて、ヘンな気持ち。
15日
ふじ(藤)
16日
シャガ(射干)
しゃが散りて 夫八十の 命終え
去年の今ごろ、こんな意味の文が、毎日新聞の投稿欄に載っていたような記憶があります。
(句も文もかなり違っている、と思いますが・・・)。
がんの終末期を宣告された夫は、最後を自宅で過ごすため、家に帰ってきた。
庭には夫の好きなシャガが咲いていた。
1か月後、夫はその生涯をとじた。
不思議なことに、その日、庭のシャガがみんな散っていました。
17日
のびる(野蒜)
18日
のいばら(野茨)
陽気に誘われて、三滝川の土手から川原へおりてみました。
何の花か匂ってきます。
どうやら野茨のよう。
へえー、白色無臭の花だと思っていたが・・・。ふっくらとした淡い香りです。
19日
のだいこ(野大根)
20日
浜だいこ
柿の花
梅雨入り前のほんの数日間、いっせいに白い花を咲かせる。
花びらは一枚一枚散ることなく、四枚くっついたまま、ポトリと落ちる。
よく小さな女の子がこれを拾い、オオバコやクローバーの茎に通し、王冠や首飾りなどをつくって遊んでいた。
21日
すずらん
きよらかな
雪のひかりを
花にして
かおりをすずしく
ひびかせる
(みずかみ かずよ)
じっさいにこの花を見たのは、青年時代、美ヶ原から三城牧場に移動した時に、途中でその群落に出会った思い出があるだけ。
この「乙女の涙」のような清楚な花も、北海道のある地方ではベコまたぎ(牛もまたいで通るまずい草)として敬遠されているとか。
22日
えのころ草
別名・ねこじゃらし
23日
わすれな草
歌詞は、たぶん五木ひろしが歌っていたと思うけど『千曲川』。
飯山線の車窓から映した千曲川の写真と、わすれな草を組み合わせて、絵にしてみました。
24日
トベラ
25日
ぼこさま(蚕)の春ご
「ぼこさま」って新潟県の方言だと思うけど、長野県とか山形県でも通用するみたい。
もっとも「おんごさま」だったか?「おごさま」だったか? 発音は違うけど。
御子様と書くんだろうか。違うかな?
26日
さやえんどう
27日
さくら草
28日
からたち
内緒だけど、画家・中島潔さんの絵をまねてみました。
29日
やな開き
各地でやな開き(あゆのつかみどり)が伝えられています。
浦佐のやな場はどうですか?
30日
クローバー
31日
とちの花
養蜂業という職業がありました。いわゆるハチミツ採取。
幌馬車に巣箱を積んで――
九州の菜の花に始まり、レンゲ
本州に渡ってはミカンの花
いまごろは、奥羽山中のトチの花
最後は北海道のクローバー
――を求めて、ミツバチと一緒に旅をする。
ずいぶんロマンティックな仕事だが、いまでもそんな人、いるんだろうか?
追加
しろがね草
いちご
いちごの旬は、初夏。
初物にべらぼーな値がついた時代があった。マツタケ、カツオ・・・そしてこのイチゴ。
もう30年も前の話だが、一皿14万円、一粒あたり1万4000円のイチゴがあったそうだ。食べたのはアラブの大富豪。
昨今は年中ハウス物が出回っているので、いつが初物かわからない。
形もいいし粒も大きいが、ろう細工みたいで野趣がない。
湯沢の立柄橋の向こうでは、冬場、いちご園をやっている(行ったことはないが)ようだ。
雪の中(のハウス)で栽培されるところが売り、ということか。
外は真っ白な雪、中は真っ赤なイチゴの実。なるほど対比がいい。
で、かんじんの味はどうなのだろう?
行った人に聞いたら、
ほうばった時に値段を聞いて(一粒何百円だったかな?)もったいないので慌てていったん口から出し、二度分けして食べた。
そのせいか、味なんてわからなかったなあ、と言っていた。
いぬびゆ
ビユはヒユで、植物の種類名のようだ。
スベリヒユなんて野草がありますね。あの仲間。
いのこづち(猪の子槌)
からしな
しらん(紫蘭)
どうずっかし
ぎしぎし(羊蹄)または、うしぐさ(牛草)というらしい。
そったら名前は知らんかったなあ。
オラほーでは、どうずっかしという。
かたは
山菜のうわばみ草(ミズ)の通称がカタハだそうです。
でも城内でカタハといえばキノコ。ヒラタケの一種で、薄ヒラタケのこと。
杉の腐木なんかに生えるのかな?
汁の実よし、三杯酢よし。木の香りがツーンとして、いかにもキノコらしい味わいがある。
ところが、もう10年以上前だったか、これを食べて中毒死した人がいて、以降、毒ギノコに指定され、今じゃ食べる人はいないらしい。
でも、それって魚沼近辺だけの話じゃないかな。
たぶん、このネットで「ウスヒラタケの料理法」とでも入力して検索したら、ちゃんとレシビまで出てくるんじゃないかな? つまり全国の人はパカパカ食べている。
よもぎ
やくもち
わらび(蕨)
わらびのおひたしにトロロをかけたもの。
田起こし
出回りだしたころの耕運機。
昭和30年代、はじめか?
それ以前は次。
田かき
牛馬を使っていた。
先導役をハナットリ(鼻取)といい、小学校高学年になるとこの役をおおせつかった。
たけのこ(筍)
てんとう虫
すっかんぼ
イタドリ料理を食べたことがあるけど、ゆがくと茶色に変色し新鮮味ゼロ。食感も柔らかいというよりブヨブヨという感じで、うまくなかったなあ。
やっぱ、スッカンボは学校帰りの道草で、丸かじりするに限る。でも、しょう酸が含まれていて、食べすぎるとアッパたれ(下痢)になる。
かりん(花梨)
春先の花、秋口の果実、晩秋の紅葉と、四季折々楽しめるため庭木に多い。
「金は貸し(樫)ても借りん(花梨)」の語呂から、表にカシノキ、裏庭にカリンを植えると商売繁盛するそうです。
また、湯沢(魚野川べり)には、このカリンとサルスベリが交互に植えられている並木があります。
なわしろ(苗代)
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