8月です。
暑中お見舞い申し上げます。
1日
きんらん・ぎんらん
これは梅雨時の花。8月1日と関係ないけれど、私は勝手にキンさん・ギンさんと呼んでいる。
キンさん・ギンさんとは、100歳を超えた双子の姉妹。その誕生日が今日、8月1日だったそうです。
もう20年も前になるかな?
バブルがはじけ、大手銀行が次々倒産し、幼児虐待にドメスティック・バイオレンスなどイヤな言葉がマスコミに登場し始めたころ、、
この二人がテレビに登場して、言いたいことを言っていると何かホッとしたものです。
ところで最近、そのギンさんの娘がまた、4姉妹で、長寿(平均年齢90歳を超えているとか)で、
これまたテレビに出て、言いたいことを言っているそうですよ。
2日
かぶと虫
むし捕り
かなぶんぶん
3日
集中豪雨
「あらヤダ。おじいちゃん、生き返ったわよ」
「じ、冗談じゃねえぜ。今、焼き場へ火を入れるよう電話したとこなのに」
ひまわり
4日
さるすべり(百日紅)
都会の庭木。
見事ではあるが、暑いさなか、見ただけで更に暑くなるような花で、すこしくどい。
地元にいた頃はこの花を知らなかったが、今、立柄橋(湯沢)から岩原へ向かう街道では、この木とカリンが交互に植えられ、並木になっている。
魚野川を背景にした並木なら、涼しさが入り、絵になるのでは?
この季節、帰ったことはありませんが、もう咲きましたか。
すいか
5日
ほうせんか(鳳仙花)
街中のちょっとした空き地やゴミ捨て場が、ふしぎと似合う。
夏の強い光を浴びてもみずみずしさを失わない。
♪~ほうせんか ほうせんか 命の限り街の花
という流行歌(島倉千代子・歌)が、むかしありました。
南の方(朝鮮や沖縄方面)では昔、小さな女の子がこの花の汁を爪に塗って遊ぶ習慣があったとか。マニキュアやね。
また沖縄では「てんさぐ」と呼び、『てんさぐの花』という民謡があります。
てぃんさぐぬ花や
爪先(ちみさち)に染(す)みてぃ
親(うや)ぬゆしくとぅや
肝(ちむ)に染みり
6日
あさがお(朝顔)
7日
タマちゃん
平成14年の今日、多摩川にアゴヒゲアザラシが出現。
タマちゃんと名付けられ、連日ニュースで報道されました。
8日
ねじばな
芝生などの中にまぎれて咲く。
すねた少女みたいですが、拡大鏡でみるとはっとするほどきれいな花ですよ。
9日
かまきり
10日
金魚草
正式名称は知らないが、おらー辺りじゃ金魚草と言ってたと思う。
ラッパ状の花ビラを引っこ抜いて根本から吸うと甘い蜜が吸えるもんで、咲いてる花を片っ端から引っこ抜いてたら近所の親父におっつぁれた事がある。
たいていの家にはあったと思うが夏休み頃の花だと思う。(Q)
というわけで、学名を調べてみた。――姫檜扇水仙(ひめひおうぎすいせん)。
いかにも学識者が机上でひねったような つまらねえ名前。
第一、長ったらしくて覚えられない。金魚草でいこう。
11日
キンセンカ(金盞花)
花壇の花。
春咲き1年草らしいけど、近所の家の花壇では今が盛りと咲いています。秋も咲いていたんじゃないかな? いままで気にしたことはなかったけど、今年は注意して見ることにしましょう。
宿根草として冬を越すので、「冬知らず」として市場に出ているとか。
12日
猛暑日
猛暑日が続いています。
こういう時は、せめて涼をよぶ言葉を並べてみよう。
緑陰、夏木立、涼み台、氷水、よしず、ラムネ、かちわり、噴水、打ち水、すだれ、夏のれん、ふうりん、ほうずき、つりしのぶ、朝顔、風知草、水草の花、走馬灯・・・・・・。
と、連想が続いた後、結局こうつぶやく。
言うまいと思えどきょうの暑さかな。
(1981・天声人語より引用)
アイスキャンデー・ボンボンキャンデー
アイスキャンデーが5円(昭和20年代)、ボンボンキャンデーが10円。
おっちゃんが自転車の後ろにクーラーボックス(ようなもの)をつけて売りに来たもんです。
13日
せみしぐれ
暮れてなお命の限り蝉の声
これは中曽根康弘元首相の句だそうです。大いなる改憲論者だと聞いてましたが、さすがに彼の声はもう聞こえてきませんね。
代わりにこの方ががんばっているようです。
44水害
昭和44年の今日、城内・五十沢地区に大水害がありました。
図は逃げたコイをつ釣っている薫さん。
14日
ダリア
夏の花壇の花。
江戸時代、オランダから長崎に持ち込まれたのが初めとか。
これを見た日本人は、そのあまりの豪華さに、天竺牡丹(てんじくぼったん)と呼んだそうです。
15日
敗戦の日の植物 アカザ
今日は終戦記念日。
かつて「敗戦のころで記憶に残る植物は何ですか」という調査をし、一冊の本にまとめた人がいたそうだ。
それによると、まずヒマワリ。 カンナ、キョウチクトウと続き、意外なことにその後にアカザ(またはシロザ)が出てきた。
河川敷や空き地に生えるただの雑草だが、戦時中は汁の実や雑炊の実として食べた。
極限の食糧難が、生々しい記憶としてよみがえってくるのだろう。
カンナ
大きな葉と独特の花は、何か地中海あたりを連想しますが、語源はギリシャ語のカンナ(Kanna=葉)。
花壇というより、庭先や軒下に自生に近い形で生えているケースが多い。球根なんですが、暖かい地方ではいちいち掘り上げなくても、そのままにしておけば宿根草として次の年、芽を出すそうです。
盆踊り
城内甚句
イヨーでんでんでんの でっこいかか持てば
二百十日のコイツァー風よけだ
イヨーでんでんでんの どんどーとを鳴る瀬はどこだ
あれはみやまのコイツァー滝の音
イヨーでんでんでんの 下へと枯れ木を流す
流す枯れ木にコイツァー花が咲く
イヨーでんでんでんの おらチャーチャー嫁とる
とると山の松風コイツァー音ばかり
イヨーでんでんでんの お前さんの声だと聞けば
眠い目も覚めコイツァー気もいさむ
イヨーでんでんでんの させましょう青田の中で
青田 田の中コイツァーあぜ枕
イヨーでんでんでんの させる気で帯など解いた
へそが出べそでコイツァー嫌われた
イヨーでんでんでんの 今宵もまただまされた
桜林にコイツァーわしひとり
まだ60も70もの歌詞あるそうだ。踊っているうちに興にのり、即興でつくった歌も多かったのだろう。
小粋(こいき)なのは
娘島田に蝶々がとまる とまるはずだよコイツァー花だもの
しょうもないのは
ベベのベタ切りヘノコの輪切り(後は知らない)
や、やめろバカ! そんなもん、輪切りにされてたまるか
ひぐらし(蜩)
夏休みも終わりに近づき、カナカナぜみが鳴きだしました。
ノメシばかりこいていないで(ズボラばかりを決め込まずに)
そろそろ宿題にとりかかりましょう。
16日
おにぐるみ
春先のふう(朴)の芽吹き、初夏の桐の花、今ごろのくるみの実。
魚沼ではごく普通の木ですが、他所(よそ)ではほとんど見かけません。
こういう木々に出会うと、ちょっぴり郷愁を覚えます。
17日
はす
仏教は約2500年前、インドのヒンズー川流域で生まれたそうですが、そのときすでにハスは、仏教のシンボルとして登場しています。お釈迦様はじめ、如来像の台座はハスの花。
花托がハチの巣に似ていることからハチスといわれ。これがハスになった。
漢字で書くと蓮。蓮華(れんげ)、木蓮(もくれん)、草連玉(くされだま)などは、ハスの花に似ている植物。
地下茎の蓮根(れんこん)は食用で、だれもが知っていますよね。
18日
はぜ
河口域では、満ち潮とともに浅瀬にやってきて、竿を出しているだけでいくらでもかかってきます。
ようするにダボハゼ。
そのためここに来たころは、夏休みの子供たちを表す風物詩だったのですが、今はあまり見かけません。
海で進化したらハゼ、清流で進化したらカジッカ・・・。
かどうか知りませんが、天ぷらにするとさっぱりしていて、ツマミに最高。形を崩さず、かといって揚げ過ぎず(パサパサになる)――そのためには2度揚げするのがコツだそうです。
ことにカジッカはそうしないと、砂をかんでいたり生臭かったり、せっかくの美味が台無しになるようです。
19日
花火
甲子園では高校野球たけなわ、ベスト8が出そろいました。
その始まりは大正4年の、きのう(18日)だそうです。でも、その時は甲子園でなく、豊中(大阪)球場。
20日
キョウチクトウ(夾竹桃)
炎天下に咲く。高度成長期には光化学スモックの花ともいわれました。
サルスベリと同じように、少しうっとおしいということで、人気はイマイチ。
でも逆に、炎暑や大気汚染に負けないわけだから、都心に緑を提供してくれる貴重な植物、という言い方もできますね。
事実、原爆投下で不毛と化した広島の街路に、最初に開いたのが、この夾竹桃の花だった、と聞いたことがあります。そのため、広島の花とも呼ばれているそうです。
また、うっとおしいのは茂りすぎた葉にあるようです。
一枝だけ失敬してきて、部屋に飾っておくと、また印象が違います。
21日
ふうせんかずら
風船状の果実に、白い小さな花が散らばり、清涼感のある植物です。門柱なんかに這わすと涼しげです。
22日
やまごぼう
川原など荒れ地でよく見ますが、近くの空き家の庭に咲いていました。
ところで、スーパーの漬物コーナーに、「ヤマゴボウの味噌漬け」がありますが、
あれはこれ?
23日
ケイトウ(鶏頭)
真紅の花穂は、美しいというより、どぎついほど見事。これがニワトリのトサカに似ていることから鶏頭。
アフリカや東南アジアで食用として栽培し、朝鮮ではブタのエサに、日本でも食用にしていた時期があったそうです。
だけど、いかにもまずそう。
24日
川原なでしこ
きょうは「愛酒の日」だそうです。
酒をこよなく愛した歌人・若山牧水の1885年の誕生日に因む――とのこと。
25日
つるりんどう
26日
ひえ
田んぼの雑草の中では、ひときわ憎たらしい悪役ですが、大昔は五穀(米・麦・粟・稗・豆)の一つに数えられ、貴重な主食の一つだった。
とはいえ、五穀の中で一番まずいのもこのヒエで、貧乏人の食べ物、あるいは家畜の飼料にと、かなり虐げられ穀物でもあったようです。なんしろ「禾(のぎ)へん」に「卑(いや)しい」と書くくらいだから。
でも、アイヌにはヒエから酒を造る習慣があり、これが最も美味であるとか。
また、米に比べ冷害や干ばつに強く、飢饉の非常食として最適。天保の大飢饉から多くの人々の命を救ったのも、このヒエだった、そうです。
27日
りんどう
日本を代表的する山野草で、古くから多くの詩歌に登場しています。
漢字で書くと「竜の胆(きも)」。これは竜胆(りゅうたん)という生薬があって、その原料にリンドウが使われていたからだそうです。何か苦そうですね。
花は、盛夏から秋口にかけて、日当りはいいけれどもムシムシしない、峠とか高原などの風通しのいい土地に咲きます。
日本にそういう土地が少なくなったためか、野生で見かけることは、まずなくなってしまいました。そのかわり、ホームセンターの園芸コーナーに、いっぱい置いてあります。
28日
やまどんぼ
オニヤンマのことを魚沼地方ではそう呼ぶ。
とんぼつり今日はどこまで行ったやら
これは加賀千代が最愛の息子を亡くした時に詠んだ句だそうです。
29日
ボラ
いなせ
「おぼこ娘」「いなせ」「とどのゆまり」――この三つの言葉の語源は同じだそうです。それはボラ。
8月初旬、海辺の町では、小魚の大群が掘割にまで昇ってくる時期があります。
アユ? いや違います。
オボコです。今年生まれた1年魚。
また、ちょうど今の季節、河口でハゼ釣りをしてると、3~40センチの魚が背を反らせて水面を跳ねるシーンに出くわします。
威勢が良くて、あちこちで乱舞している日もあります。
これがイナで、2年魚。
東京湾に多かったのでしょう、威勢のいい江戸っ子のことを「いな背」と呼びますね。
3年魚がボラです。
普段は沖合で生活しているそうですが、夕暮れ時には岸辺に回遊してくる、という話は聞いたことがあります。
冬場は寒ボラといって、刺身にするとタイと変わらぬ味がします。
このボラが大きくなったのがトド。中にはメートル級のものも。
晩秋、魚沼では小雪のちらつき出すころ、トドは大群となって再び沿岸に押し寄せます。
油がのりすぎて目が見えなくなったために、防波堤に大挙して衝突するシーンを目にしたことがあります。
まるで集団自殺。
これは釣れません。ヒッカケで捕ります。もう食べられませんが、卵をカラスミにするため。
というわけで、
この魚は、オボコ→イナ→ボラ→トドと名前を変える出世魚です。
オボコ娘もとどのつまりは、食えないバアさんになるということ、
ですね。
でも集団自殺と思ったのは間違いで、その後遠海に戻り、そこで産卵するそうです。
30日
こおろぎ
夜行性で、昼間は人家に近い草むらなどに潜んでいるようです。
子供のころ、実家の小山(敷地内のゴミ捨て場)の辺りでよく見かけました。
盛夏が過ぎて、夜になるとコロコロ鳴く。秋の到来を感じたもんです。
31日
夕焼け小焼け
♪~ あの町この町日が暮れる
♪~ 夕べさみしい村はずれ
♪~ 夕空晴れて秋風吹き
日本の唱歌には夕べが多いですね。
魚沼で山寺の雰囲気があるのは、塩沢の泉盛寺(右図)あたりかな?
ここに登ると、段丘の向こう北東の方に、うっすら八海山が見えますよ。
追加
やかんいちご
月見草
ヨイマチ草、マツヨイ草とも。
そう言うと、「いや違う。マツヨイグサのうち白い花が月見草で、赤いのが夕化粧(ゆうげしょう)、黄色いのが宵待草(よいまちぐさ)」と、反論する学者さんもいるようです。でもあまり行き渡っていないようです。月見草でいいじゃん。
南米原産で、観賞用として日本に入って来たのが江戸時代。
これが野生化、帰化するわけですが、いわゆるパイオニア植物として、新しい環境にどんどん適応していく。例えば工事現場とか、造成中の駐車場とか。
その意味ではセイダカアワダチ草に似ているんですが、他の植物が生えてくると姿を消すので、セイダカアワダチ草のように嫌われることもなかったようです。
大正期、竹久夢二が例の詩歌のタイトルに使ってからは、外来種のイメージが消え、むしろ日本的な花としてもてはやされているようです。
やるせない釣り鐘草の夕の歌が
あれあれ風に吹かれて来る
待てど暮らせど来ぬ人を 宵待草の心もとなき
想ふまいとは思へども 我としもなきため涙
今宵は月も出ぬさうな
(『宵待ち草』・竹久夢二)
すだち(酢橘)
和製レモンという感じの香酸柑橘類。
徳島県が原産地だそうですよ。
カボスとどう違うの? 知らんがね。ただカボスの原産地は、大分県の臼杵(うすき)市。
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