最初の出会いは、とあるホームセンターの花卉(かき)園芸品売り場の格安コーナーであった。
すでに花期が過ぎて一輪しか無い花がしおれた状態の欄科と思われる花が定価の1/6で売られていた。
花の名は「バンダ」と表示されて居た。しおれては居たがその花の色と直径10cm位の花の気品は充分に
魅力的で、栽培方法を聞いたら 「春から秋は霧吹きで平均週2回程度湿らせるだけとの事、冬は15℃以下
の環境にしないで週1回程度霧吹きをするだけ」、「肥料はいらない」 との事で、購入したのが6年前の2
月末。(当時500円でお釣りが来た)
その「バンダ」が今年も咲いた。 と、言っても咲いたのは4月中旬、一人で楽しむにはもったいないので
埼玉に住む姉の所に持って行き楽しんでもらった。
そして約1.5ヶ月後、間もなく花期が終わるだろうと様子を見に行った時の写真がこれ。
花として飾れなくなる様になる迄は、この後2週間程過ぎた頃からでした。 つまり、実質的に約2ヶ月の
開花期と言う事になる。
さすがにラン(欄)の花は花期が長い事も人気の秘密だろう。
超エコで花持ちの良い花
【低温に弱いのが玉に傷】
ラン(欄)系統の花は総じてエコ(肥料や水分補給が少ない)な特性を持つが、このバンダは特にその傾向が
顕著で、日本のランでは奥多摩・御岳山で杉等の大木に群生して着生し、毎年6月頃白い花を咲かせる事で有
名なフウラン(風欄)がそれに近い。
(フウラン : 大きさは春蘭程度で花も小さく形も違うが、微かに秀香を漂わせる。バンダには匂いは無い)
最もネット検索で知った事だが、バンダも着生欄の一種、遠い祖先は同じかも知れない。
それはともかく「バンダ」と言う花の名前は、サンスクリット語の「バンダカ」(まとわりつく、着生すると
の意味)を由来とする命名との事。
原産地はヒマラヤの周辺から東南アジアの高地との事、その高地性ジャングルの高木の枝に着生して育つ花に、
この花やその仲間を始め、色々なランの仲間が多くあるらしい。
さて、話を6年前に買った「バンダ」に戻そう。
買ったのは2月末だった。 花びらはブルーで美しかったが花芯は変色が始まり、葉に張りがなく4枚の葉の
内2枚はしおれていた。 化粧用の鉢と中のコルク材は不要との事なので気根(写真の下部に見える白い根)
をむき出しにして、一晩水に漬けてから日当たりのいい室内に吊り下げて、乾燥させない程度に時々霧をふき
「15℃以下にしない・夏の直射日光は避ける」管理だけで、最初の1年目は花が付かなかったが2年目から
は1輪、3年目に2輪と増え、今年は5輪の花が咲いた。
この6年間、水道の水を噴霧した以外何もしていないのに毎年「大柄のブルーの花」が楽しめるなんて、素晴
らしい事だ。 それも、土も要らず・ミズゴケも要らず、風通しの良い所で吊り下げて置くだけ。
こんな 「超エコな花で有りながら、見応え十分な気品のある花」 は他に知らない。
ただ、私が買った時は花期の終り頃の2月末だった(恐らく正月用として売られていた)のが、毎年花期がシ
フトしている様で、今年は4月中旬~6月中旬になった。
バンダもそこの気候に適応しようとしているのだろうと思う。
参考までに、ネットで引いた「バンダ」の花の写真と、育て方の例を抜粋して置きましょう。
♦ バンダ (出典 : 楽天市場・スズキラン園のサイトより、私のコメント追記)
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