深田久弥が記した「日本百名山」の中に、【白根山】と名前の付く山がふたつある。
【日光白根山】と、【草津白根山】である。 しかも、どちらも2,000m以上の休火山。
今回はそんな【ふたつの「白根山」】について、特に【紅葉】をテーマに周って見ましょう。
【ふたつの「白根山」】の【紅葉】は、ほとんど同時進行で進む。
関東圏や南魚沼周辺からならこの2峰を1日で周る事も不可能では無い、しかし2峰を1日で周ってしまうには周りの景観や温泉スポットなどあまりにも惜しいエリアである。
しかし、普通のサラリーマンでは中々3日間かけてゆっくり【紅葉】見物も難しいだろう。
かと言って標高の高い所の紅葉は1週間遅れると、ほとんど見る影もなくなる。
そんな人でも少し強行軍だが週休2日なら1.5 day ドライブなら天気が良ければ2峰制覇も可能だ。
ただし、【日光白根山】はロープウエイの山頂駅付近や【草津白根山】では周辺ハイキングを各々1時間程度以内として時間割をする方が良いでしょう。
(【日光白根山】の山頂登山はあきらめて下さい、往復3~3.5時間必要)
と、言いつつも、バリエーションとしてに逃したくないエリアから始めましょう。
日光・【半月山】・・・・・あまり観光バスの行かない紅葉スポット
※ 茶色の道はハイキングコース、灰色のルートが自動車道。
早朝7:00~17:00迄通行可能
♦ 【半月山】からの眺望、紅葉は第一駐車場からが特にお薦め (2005.10.26)
この様に発色の良い写真を撮るには晴天であると同時に、撮影時間帯も問題となる。
ベストな紅葉撮影の時間帯は午前9時頃~13時頃、9時以前では山の影が入ったり露出がむずかしかったりする。 13時以降だと逆光気味の光線が入り、色が出難くなる。 特に空と湖が白くなるため紅葉の発色が悪くなる。
この写真は2005年10月26日、午前11時頃の撮影。
当然、これから【ふたつの「白根山」】を周る事は不可能。 この後掲載する【日光白根山】関連の写真もこの日の撮影のものですが、山頂付近ですでに日が陰って来ていたのが隠せなくなっている。
従って、【ふたつの「白根山」】を周る場合は、半月山やこの周辺は別の機会に廻す方が賢明でしょう。
そう言えば、ここ【半月山・第一駐車場】にはNHKのライブカメラが設置してある。
NHKの朝の二ユースで時々中禅寺湖や男体山の映像が流れるのはここからの映像だ。
【日光白根山】・・・・標高2,578m シラネアオイの名前はこの山から
♦ 高山植物の代表花 【シラネアオイ】 ・・・・・ 参考用 (5月)
♦ 「日光白根山」ロープウエイのある「丸沼高原スキー場」近くの【大尻沼】
(2005.10.26)
写真左側の緑の屋根の建物がロープウエイ山頂駅、周辺には散策コースもある。
ここから山頂往復で、約3時間~3.5時間。山頂付近、ガレ場の為特に下りで捻挫に注意。
【草津白根山】へのコース
ここ「日光白根山」から「草津白根山」へのルートはいろいろあると思うが、私の好きなコースは榛名湖を通って長野原~草津へ抜けて志賀高原ルートを登るルートである。
特に榛名湖へ抜ける手前のメロディラインは楽しい。
♦ この道の先にメロディの仕掛けがあり、その先に榛名湖が待っている
(2003.10.10 7:05AM頃)
【参考地図】 ・・・ 草津~日本国道最高地点
【草津白根山】・・・・・湯釜は付録、本当の眺めは「逢ノ峰」と「日本国道最高地点」
♦ 草津からのルートを振り返えれば (2003.10.10)
♦ 【草津白根山】・・・・・晴れていたら、まずはこの展望台へ、駐車場から約10分
(2003.10.10)
下の道路の脇の笹薮の中には、ガンコウランの黒い実がビッシリと付いていた。
以上は2003年10月10日の撮影で、少し紅葉には早い気がしたが、渋峠から北側(志賀高原側)は十分に楽しませてくれた。
ここで、この時は撮影しなかった草津白根山の裏側で撮影した約1ヶ月前(9/13)の写真を挿入して置きましょう。
♦ 「逢ノ峰」から見て、ちょうど「草津白根山」山頂の真後ろ付近の草原から
「リンドウの花」と「山田峠」、そして「横手山」方向 (2003.09.13)
【草津白根山】と言えば、一般には湯釜のある現・白根山を言うが、実は旧火口(鏡池)のある「本白根山」も含めた総称で、深田久弥の百名山では本白根山の2等三角点(2,165m)を頂上としている。 駐車場から本白根山往復となると、こちらも3~4時間位は必要なので、「ふたつの白根山」ではPassさせてもらう事にする。(写真は頂上がベストポイントとは限らない為)
ちなみに、現・白根山の標高は 2,160m、従ってここ「日本国道最高地点」の方が【草津白根山】よりも高い事になる。
♦ 再び10月10日の写真に戻って (2003.10.10 12:20頃)
そして、渋峠・志賀高原へと下る。
【参考地図】 ・・・ 渋峠~志賀高原(木戸池)
♦ 少し志賀高原方向へ下った所から
北アルプス(五竜岳~白馬三山)をバックに、志賀・熊の湯の「笠ヶ岳」
(2003.10.10)
【横手山レストハウス】・・・・・横手山頂上行きリフト乗り場前の「サンセットポイント」
ここは北アルプスに沈む夕日が美しいと言われている撮影スポット。夜明けの北アルプスも絵になりそうだ。(霞が多いのが玉に傷なんだが! 三脚必携)・・・・今回「サンセット」はPass。
♦ 写真はレストハウスの下、第2カーブの駐車スペースから横手山を見上げた写真
(以下の写真は この付近で撮影 2003.10.10、 13:30頃)
♦ 横手山レストハウス直下周辺からの「高山特有の風景」 (2003.10.10)
【淡いグリーンに輝くチシマ笹の海に浮かぶ濃いグリーンの松とカラマツ及び落葉樹の紅葉】
そして、この【ふたつの白根山】を結ぶドライブウエイのほゞ4/5が、「日本ロマンチック街道」と呼ばれる上信越の観光地を結ぶルートで有る事も面白い。
※ 「日本ロマンチック街道」・・・栃木・日光市~長野・小諸市を結ぶ、全長約230kmの広域観光道路。