【巨大地震】の直近・危険エリア

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8月末、【南海トラフ】に起因する【巨大地震の想定モデルと推定被害】の、衝撃的な数値発表は日本中を震撼させた。
 

  ♦ その【骨子となるグラフ】を二つ

南海トラフ津波 1.JPG
南海トラフ津波 2.JPG

その結果、世論は南海トラフの危機と言う風潮に流れ、あたかも関東・東北・北海道の地震の危機が無くなったかと思わせる程、この1ヶ月マスコミも政府も話題にしなくなった。

果たしてそうであろうか?

否、どこからも南海トラフの方が危機的状況であるなどと言っている訳では無いのである。
所が現状のマスコミの取り上げ方を国民の側から見て居て、「南海トラフの方が今にも危ない!」 と感じている人が圧倒的に多くなって来ている。
 (試しに身の回りの人に聞いて見て下さい、「今、日本の(地震で)一番危ない地域は何処?」と)

普通の人は嫌な事より耳触りの良い事を、古い話題より新しい話題を重要視する非論理的な面がある。

現在の状況を放置して居たら、今、本当に危機感を持って対処すべき所を見誤ってしまうのではないかと、危惧される。
 


まずは日本近海の海底地形について、先入観念を持たずに見て下さい。

  ♦ 【日本近海・海底地形 全図】 ・・・・・・ Google Map より
 

      正直な所、海底地形図が地上の地形描写同様の精度とは思えないが、
      地形の特徴は推測できる。
C2 日本地図 ・ 日本 全図 B.jpg
 



主な 「震源域別」 MAP
 

  ♦ 【北海道・東方沖】 ・・・・・日本海溝(1)
A1 (北海道・釧路沖).jpg

日本海溝~釧路~網走に抜ける断層らしき亀裂が気になる、あまり話題になってないが活断層では無いか?
襟裳岬の先の日本海溝は地震の巣として知られているだけに、亀裂や崩壊の跡がはきりとわかる。
また、ここでは東から西への力が北海道以北の反発力で折れ曲がりつつある事が地震多発の要因。
 

  ♦ 【三陸~茨城県沖】 ・・・・・ 日本海溝(2) ・・・・・ 2011/3.11の震源域A2 (東北).jpg

この海底地形図は2011/3.11以前のデータだろうと思うが、この位広範囲の写真では、変化を視認することは難しいだろう。
ただ、太平洋プレート側に火山の跡らしきものが多数みられるが、見えるものの最大の物は地表であれば1000メートル以上の規模の山であろう。
例え500メートル級だと仮定したとしても、これが北米・ユーラシアプレートに沈み込む過程で上のプレートを引っ掻いて行く訳だから、引き込まれてストレスが溜まるユーラシアプレートのストレスが極限に達すると、より巨大な崩壊・蠢動(地震)を引き起こす可能性が高い。

つまり、【沈み込むプレート上の海底火山は巨大地震のトリガー要因】 と言うこと。

ただし、ここに見えている山は早くても数百年先にそう言う危険をもたらす要因ではあるが、
    【問題なのはすでに見えない所まで引き込まれた山】 
これが地震予知を難しくする最大要因だと思う。
    (火山列島跡の先端部等が周期的巨大地震のヒントかも?)

ただ、こう言う視点の学術的調査をしている形跡が見られ無いのが残念だ。
 

  ♦ 【茨城・房総~伊豆半島沖】 ・・・・・ 日本海溝(3)A3 (関東).jpg

この海底地形を見たら、日本全体で何処が一番の危険地帯か説明不要だと思う。
「北海道東方沖」同様、陸棚の折れ曲がり地点である事。(地殻の歪要因)
多数の火山列島(らしい)跡が日本海溝から太平洋プレート側に見える。(トリガー要因)
すでに多数の巨大亀裂や巨大崩壊跡が多数みられる。(地震多発の証明)
と、条件が揃い過ぎている。

これを見ると、明日巨大地震が来てもおかしくないと思ってしまう。

そして、政治屋は居ても政治家の居ない現状では、何よりも政治・経済の副次崩壊が心配。
 

  ♦ 【伊豆諸島・小笠原海域】 ・・・・・ 日本海溝(4)A7 (小笠原).jpg

この地域は地震の直接被害より巨大津波に要注意だと思う。 
 

  ♦ 【南海トラフ】 ・・・従来は東海地震域としていた部分も統合されたA4 (東南海).jpg

確かに、旧“東海地震・震源域”と言われたエリアは、かなり危険な状況に見える。 しかし、房総~茨城沖に見られる様な大きな火山列島の沈み込みが少なく、九州・宮崎沖に3列みえるものゝ間隔が狭い事から小規模の多発地震でストレス解放をしているものと推定される。

従って、東京・関東エリアに比べて地震のトリガーは非常に少ない事から順位は2番手。

ただし、何らかの原因でトリガーが引かれたら、ここは、8月末の衝撃発表を信じる事にしましょう。
 (一部冒頭で掲載)
 

  ♦ 【琉球海溝-1】 ・・・・・ 九州南端~沖縄(南西諸島-1)A5 (南海).jpg

この地域も難しい地形だが、海溝型地震は巨大地震までは発展しないと思う。

ただ、沈み込み側のプレート面が小刻みに凸凹している事から、地震の頻度は多いものと思う。
 (小刻みにストレス解放するので、巨大地震にはなりにくい)
 

  ♦  【琉球海溝-2】 ・・・・・ 沖縄~台湾 (南西諸島-2)A6 (沖縄).jpg

  ♦  【沖縄トラフ】 
南西諸島-沖縄トラフ 1.JPG

沖縄トラフでの震源は比較的小規模なので、ここでは割愛します。

     プレートテクト二クスで南西諸島に押されて、東シナ海側に出来た円弧状の窪み
     沈み込むフィリピンプレートと、太平洋プレートに押されてユーラシアプレートの縁が
     盛り上り、南西諸島が形成されると同時に反動で東シナ海側に窪みが出来たと考え
     られている。(今も進行中、日本海も同様の原理で出来た窪みらしい)

 

【 結 論 】

  以上の結果から、やはりこれから最短で【巨大地震】もしくは【首都直下型地震】が発生する可能性は、
  「茨城県沖~房総沖」に展開する日本海溝に起因する地震エリアが最も確率の高い地域と予測される。

 


最後までご愛読いただきありがとうございました。

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コメント(2)

流石、地質分析の現場で鍛えられた炯眼。

首都圏であれどこであれ、巨大地震が来て、その時たまたま自分がどこにいるかによって運命が大きく左右される。
地下鉄の構内で水攻めに合って死ぬか、コンクリートに押しつぶされて死ぬか、高層ビルの下で落下してくる窓ガラスでハリネズミになるか。
或いはたまたま木造住宅の下で、焼かれながら死ぬか。

阪神大震災にしても東日本大震災にしても、無数のそう言うことが有ったんだよなあ。
普段はそう言うことを無意識に「ないもの」として暮らしているが………。

いやあなんかむずかしくてよくわからんです。

でもここからわかるのは、久さんはもしかしてインテリですか。
いろんな人がいますね。
ちなみに今日同級生に八海山倶楽部みてコメントなどくれるように言っておいたので皆さんでのみましょう。

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