コノハズク

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「丑三つ時」の鳥の声

それは、先週土曜日(10/12)の深夜26時頃、って言うより日曜日(13日)の午前2時頃の事。

此処は、茨城県取手市の小貝川の、とある橋のたもとにあるマンションの10F。 川の向こうの段丘には、
かなり幅広い杉や松、雑木が混在する森の帯が続いている。
そんな自宅に、日付が変わった頃に帰宅した私は風呂に入ったり 整理したりして寝ようとしたのが午前2時
頃、ふとベランダ越しに遠くから聞こえて来た鳥の声に何とも言えない懐かしさを覚えた。 (約1時間程)

その鳴き声の録音は出来なかったが  Youtubeの似た雰囲気の鳴き声 に、リンクして置きましたので聞き
たい方はクリックしてみて下さい。

ただ、私の聞いた声は「キョッキョッキョー キョッキョッキョー ・・」と繰り返していて多少ニュアン
スが違う気がするが同じ仲間には違い無いと思う。
 

自然の声は最後に聞いてから、約半世紀?

この声を聴くのは何十年振りだろうか、子供の頃、実家の裏の方句に、このサイトの他の仲間の投稿にも
よく出て来る【こーえんばか(墓)の森】でも、夜中になるとこの鳥がよく鳴いていた。

小学校5~6年頃だったと思うが、NHKのラジオ番組で愛知県・鳳来寺の「ブッポウソウの鳴き声」
言う放送を聞く迄は誰に聞いても鳥の正体を教えてもらえず(実際は知らなかった様だ)「真夜中に鳴く
薄気味悪い鳥」とのイメージだった。  何しろ、鳴いて居る場所が 「大の大人でさえ夜は回り道して通る」
位の道路が通る深い森。 子供達にとっては  【恐ろしい森に棲む鳥】 だったからである。

ちなみに、「ブッポウソウ」 とは、「仏法僧」 と鳴く様に聞こえるとの事からの ネーミング だとか。

その放送、「ブッポウソウ鳴き声」 を聞いて以来、この声の主に対する恐怖心が消え、返って郷愁を呼ぶ
懐かしい声に変って感じられる様になったのが不思議である。

ところがこの 「ブッポウソウ」 、声の主と似ても似つかぬ別人、いやいや、別鳥である事がわかった。
しかも、それが判明したのはNHKの放送を耳にしてからおよそ20年後の事であった。

そして2013年10月12日の深夜、懐かしいその声を、故郷新潟県を離れた茨城県の自宅で聞いた。
この地に移り住んでおよそ10年になるが、今迄一度も聞いた事も無ければ話も聞いた事がない。
勿論、シーズンを問わずこの時間帯に窓を開けて仕事や読書等をしていた事は数知れず、気付かないは
ずは無いと思うのだが?

   「キョッキョッキョー キョッキョッキョー キョッキョッキョー ・・・
                 仏法僧 仏法僧 仏法僧 ・・・ 」
 ・・・ って、鳴く声を!


暗闇(くらやみ)の「法僧」の正体

自分で撮った写真が無いのでネットから見付けた写真でご紹介致します。

   ♦ 本物の 「ブッポウソウ」 (左) と、声の主 「コノハズク」 (右)・・・ネット画像
ブッポウソウ (300×210) と コノハズク (300×210).jpg

「ブッポウソウ」

   夜行性は無く、ツバメ同様南からの渡り鳥。 鳩よりも小型でトンボやセミ等の昆虫を飛翔しながら捕食。
   鳴き声は百舌鳥(モズ)などの声に近い。
   ご覧の様に綺麗な鳥で、ウォッチャーも多く最近は生態もかなり明確になって来た鳥。

 

「コノハズク」

   フクロウやミミズクの仲間であり、夜行性。 コノハズクそのものは、かなり以前から知られていたが、鳴
   き声はミミズクと似ているものと思われていたと聞く。 実際の鳴く姿が確認されたのが約30年前らしい。
   正直、検索して得られた写真群はペットが多くその為か外来種やミミズクも混在しており、約半世紀も前に
   見た事のある自然のコノハズクを探すのは難しい。
   僅かな記憶を頼りに似た写真を抽出してみましたが、間違いでしたら教えて下さい、訂正致します。


 

なお、本サイト経由の原画像の著作権侵害を予防する為にミニサイズにしてあります。
綺麗な原画像は、ブラウザの画像・キーワード検索、「ブッポウソウ」 或いは 「コノハズク」 を キーワ
ードとして検索すれば、素敵な写真を原サイズで、ご覧頂に頂けます。
 


それにしても


コノハズクの鳴く季節は「恋の季節」と聞いていたが、通常は5~7月頃。

今日は10月17日、奥日光や草津白根山他、各地の高山では初雪が降ったと言う。

半年近く季節がズレている。

地球温暖化で彼らの繁殖サイクルが変化しているのか?
もしかしたら、外来種との混血で、季節感の遺伝子調整が狂ってしまったのかな? 

 

もう一つのミステリー

そうそう、やはり子供の頃 深夜に故郷の、森(だと思うが)で時々移動しながら鳴く鳥がいた。

丁度、田畑の作業などに農耕用の牛馬を使っていた時代の子供等ならすぐに分かる声音だが、
      「ホイ ホイ」  「ホイ ホイ」
と、ふた声づつ、牛馬を操る時の掛け声に似た鳴き声で鳴く鳥が居た。

苗代の代掻きから初夏の頃だったか? この鳴き声、故郷を離れてからは一度も聞いた事が無い。

また、この鳥の話を他県でしても「知っている」と言う人に会った事が無い。
城内でも最近は聞かないと言う。
最も、牛馬が耕運機やコンバインに変わった昨今、牛馬を使った「田起こし」や「代掻き」作業も知ら
ない現代の若い世代には、鳥が鳴いても連想出来ないのだろうね!

実は鳥かどうか、見た人は居ないらしいが、昔から大人達がこの鳥の事を 【馬引き鳥】 と呼んで居た。

      「今夜も “んま”(馬)引き鳥 が鳴いてるなあ!」 ・・・ ってな具合に!

50年経って未だ正体不明、ユニークな 【馬引き鳥】 、この 「ミステリー」 解ける時があるのかな~?

 

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