『【花】ドライブ』 第2回目は、山野草(コブシやツツジ等一部の樹木も含む)を求めて、早春~初夏の
山野草スポットに焦点を当てて見ましょう。
さて、5月のゴールデンウイークが間近の昨今、旅のターゲットポイントをお探しの人が多い事と思います
ので、長野方面、特に宿泊ドライブを中心に、オプションコースとしてお薦めしたい【山野草スポット】を
ご紹介して見ましょう。
まずは長野方面・「桜編」の【プラス・山野草】スポットから
1.高遠城址公園 ・・・ 帰路甲府盆地の「桃源郷」はいかが?
この近くや往復の寄り道スポットはたくさんあり、諏訪湖周辺・八ヶ岳周辺・中央高速沿線(韮崎・
甲府・塩山etc.)・富士山周辺等々、山野草もカタクリやニリンソウ、キクザキイチゲ等が見られ
る所は少なく無いが、群生地として保護されて居る所が少ない為と、高遠の渋滞エリアを何時頃に抜
けられるかで、その日の行動範囲を制限されるので組み合わせて回れるスポットの推薦は難しい。
【山野草では無いが、桃源郷!】
日帰りで首都圏へ帰る方には、時間があったら「甲府・一宮付近の高台」からの桃畑の眺め がお薦
めなのだが、開花期が微妙にズレる為、同日に見られたら、「 ラッキー!」 な方。
往路で、「高速道路から眺めて甲府盆地がピンクに染まっている様なら、帰路に寄り道する」事に
すればベストプランだと思います。
◆ 中央高速・釈迦堂PAからの風景 (某年4月16日高遠の帰り)
・・・ この日は春霞で遠くが見えず、桃源郷には程遠いが、桃の花が満開でした
※ 高遠城址公園内でもニリンソウなどが見られますよ! (下の写真)
◆ ニリンソウ ・・・ 春雨の中、ピンクのコヒガンザクラの花びらと
閉じてうつむいたニリンソウの競演も中々感動ものです
雨の日は花を閉じるので、開花した写真を撮ることが出来なかったが、これも風情があります。
近くにキクザキイチゲ(やはり雨に花びらを閉じて)や、ミヤマエンゴサクなども咲いて居ました。
※ 2014年度の情報(追信) ・・・ 4月13日の【高遠城址公園】
甲斐一宮付近の桃の花も丁度見頃になっていました。
2.光城山~長峰山~安曇野わさび田湧水群
ここは峰続きの「長峰山の桜とコブシの花」 、安曇野の 「湧水群」がお薦め
(このコースでは山野草は少ないが、素通りするにはもったいない所です)
◆ 【光城山】 ・・・ ここは 【桜編】 を参照 、 山野草は少ないが、山頂のスミレ達は桜と
良く似合う。
◆ 【長峰山】 ・・・ 直下を長野道が走り、山頂にはハンググライダーやパラグライダーの
発着場がある、また桜やコブシの花が見られるアルプス展望台。
(下の写真は桜のシーズンの約半月前のもの)
左端 は 「常念岳」 : 光城山同様常念乗越(鞍部)が良く見えるが、
ここからは手前の山に隠れてしまい、「槍ヶ岳」は見えない
眼下には松本方向(左)から流れる【犀川】に、上手中央からは【穂高川】、大町方向
(右奥)からの【高瀬川】がここで合流して、更に長野の古戦場・川中島で【千曲川】と
合流して【信濃川】と名前を変え、飯山→十日町→小千谷→長岡を経て新潟へと下る。
※ 【安曇野わさび田湧水群】が見えます
眼下に広がる三川合流点の手前、犀川の対岸に広がる潅木林の中に湧水群があり、
それを利用した「わさび田」が幾つもある。 「わさびの花」もまた、春を告げる花。
当然、清水を好むバイカモ等も咲き始める頃です。
◆ 【展望櫓から】 ・・・ 今は展望櫓が新しく再建され、もう少し高い展望台になって居ます
※ コブシの花の寿命は短い。咲いて2日も経つと花びらのキズが変色する為アップ写真は難しい
◆ 【安曇野わさび田湧水群】≒【大王わさび田農場】・・・天気次第ではここでゆっくりと
※ 1 光城山~長峰山 : どちらからも尾根道をたどって約10分程度走れば着く距離。
※ 2 長峰山→明科→湧水群へ
長峰山から安曇野わさび田湧水群へ行くには、一旦明科駅近くのR19号線迄山道
を下る。
山道とは言っても、全舗装の道路で桜の時期には明科近く迄下りて来ると
急勾配の道の杉木立の中に植樹とお思われるが点々と桜が咲いて、これも
また風情がある。
R19を左(明科・松本方向)へ行くと県道51号が分岐する「塔の原」右折して
51号へ入る。 約1km位行くと県道85号が左に分岐する「仲野」、85号を進
み高瀬川の橋を渡った最初の交差点「安曇橋南」を左折、約1km弱進んで「御
法田」信号を左折すれば【大王わさび田農場=安曇野わさび田湧水群】の駐車場
に着く。
※ 3 【大王わさび田農場】と【安曇野わさび田湧水群】
「安曇野わさび田湧水群」は安曇野市所管のものらしいが、ここは【大王わさび
田農場】と駐車場や遊歩道等を共有し合って運営しているらしい。
どちらも入場無料との事。
3.姫川源流
ここは早春の雪解け頃から、「フクジュソウ」に始まり、「ニリンソウ」、「キクザキイチゲ」、
「カタクリ」、「ミツガシワ」などの群生が見られ、特にミツガシワの群生は見事。
もちろん、それ以外に「ミズバショウ」や水中花としても知られる「バイカモ」その他も多い。
これが終わると 6月にはアヤメが咲き始め、夏の山野草に移って行く。
◆ ミツガシワの群生例(写真は5月中旬の例だが、ほゞ例年5月連休頃から咲き始める)
なお姫川源流の記事は「八海山倶楽部」の以前の投稿と重なるので、詳細はこちら から
アクセスしてご覧下さい。
4.白馬からの山野草スポット
姫川源流は「JR白馬」から車で15分程度、実質的に「白馬」と言っても過言で無いと言えるでしょう。 ここからは、「八方尾根」や「栂池」が春~初夏の山野草スポットとしては一般的ですが、ガイドブックや地図類が豊富にあるので、今回はもっとローカルスポットに注目しましょう。
「春紅葉(はるもみじ)」って知ってますか?
同郷の、或いは雪国育ちの人なら知っている事と思いますが、雪解けの季節、木々の芽吹き(広葉樹の葉や花芽が赤くなって膨らむ)の時に遠くから見ると、まるで【秋の紅葉の様に見える】事を言います。
4~5月上旬頃、ここ白馬周辺の山野草スポットを周る楽しみは、遠くの白い残雪と、近くの山の木々の芽吹きの【春紅葉】。そして、木々の若葉(特にブナの新芽)が葉を広げる時の、【新緑と残雪と春霞の風景】は、都会では決して触れる事の出来ない自然です。
一方、5月のゴールデンウイーク前後をベストシーズンとする山野草に注目すると、やはり「ミズバショウ」「カタクリ」「イチゲ類」等を中心とするスポットがポイントになると思う。
そこでお薦めしたいのが、【奥裾花自然園】。
◆ 奥裾花自然園 (鬼無里:きなさ)
ここは水芭蕉の群生がメインですが、山桜やコブシの花、カタクリやキクザキイチゲなども有り、
水辺にはカエルやイモリの卵やオタマジャクシが沢山泳ぎ回る自然に出会える場所。
お子さんが小学生位ならいい自然教室になるでしょう。
ただ、白馬からは約36km、全線舗装道路だが場所によっては雪害で道路が荒れている所が有り
ますので、運転には充分に気を付けて下さい
【お楽しみオプション】 ・・・・ このコースならではの絶景ポイントが有ります
「奥裾花自然園迄は遠い!」と言う方も、この範囲だけならお薦めです。
なお、下記「大出」と「白沢峠」は以前の投稿記事と重なりますので
詳細は各々項目名のリンクをクリックしてご覧下さい。
A : 大出(おおいで) ・・・・・・ 画家や写真家に人気の白馬三山の絶景スポット
駐車場は15台位のスペースがありますが、GW等の
混雑期は 満杯の事が多い。
白馬宿泊なら早朝、夕方が狙い目でしょう。
B : オドリコ草群生地 ・・・・・・ 白沢峠への途中、R406号・道路左側斜面:数か所
(杉木立の切れ目など明るい木陰の様な所を好む)
ただし、5月連休頃はまだ花は咲いて居ないと思う。
C : 白沢峠 ・・・・・・・・・・・ 鹿島槍ヶ岳~白馬三山のパノラマ展望台
(残念ながら、「白馬岳」だけは隠れて見えない)
ただし、駐車スペースが4~5台しか無いので無理な
路上駐車 は止めましょう。
感動の山岳風景は「日の出・日の入り前後30分」、と
言います。
ここに来るからには天気が良かったらそんなチャンス
を逃したく 無いものですね!
◆ 奥裾花自然園 (ここへは今年も、途中からシャトルバスになると思います)
ここ、奥裾花自然園周辺のGW前後は、恐らく身近迄残雪が残り周辺の木々は【春紅葉】から
【新緑】への変化の途上では無いかと思う。
(幸運なら入口では「新緑」奥は「春紅葉」と、両方楽しめるかも?)
ちなみに、ここ奥裾花自然園は戸隠神社と、戸隠連山を挟んで反対側に位置する。
従って、長野や妙高方面から戸隠近辺を旅する人にもお薦めのコースとも言える。
長野~白馬間を、最短距離で結ぶR406号線は、通称【鬼無里街道】と呼ばれる主要道で
長野オリンピックのオリンピック道路が出来るまでは時間的にも最短ルートだったそうです。
如何ですか? たまにはこんな道をゆっくりと走って見るのもいいものですよ!
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